「男子=のび太」説

駅の地下街を通ると、ドラえもんが、微笑みながら、涙を流してのび太を見ている原画が展示されていて、泣けてくる。これだけロングセラーになるということは、結局、ほとんどの男子は「のび太」だからではないだろうか。

たいていの男子は、特別な才能もないし容姿もパッとしない。私など「のび太」中の「のび太」だ。ドラえもんは、親、友人知人、本、不思議な縁を通して働く、いわば「ガイドスピリット」か何かだろう。先祖霊とか、神といってもよいが。

そういう力に支えられてどうにか生きてこれた。ドラえもんは、こういう凡人男子の生活を、希望を持たせて誇張し、戯画化しているのではないだろうか。登場するのがほとんど男子なのも示唆的である。静香ちゃんは、のび太の情けなさを強調するだけの役割だろう。

もちろん、おれはのび太みたいに情けなくない、という人もいると思うが、それは少数派だということがいまはよくわかる。

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