テーマ:ことば

上から下へ

お母様、お兄様、お姉様、と言えるが、逆に、息子、弟、妹への呼称はない(「*弟!」とは言えない)。 部長! と呼びかけられるが、*部下!とは言えない(係長!と言えるのか?)。 日本語では、上から下へしか呼びかけの語はないのが特徴であるが、他の言語ではどうなのか。英語では、my son! と言えるし、フランス語でも、mo…
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もってこい!

「もってこい」という表現が可笑しい。 たぶん、命令形だから、「持ってこい!」という感じに聞こえてしまう。 特に、恰幅のよい、こわそうなおばさんが「まったく持ってこいなんです」などと言うと、ほんとうにもってこい!と命令しているようで笑ってしまう。昔、シャンソン歌手の石井好子が著書に書いていた気がする。 私自身が使うことは…
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「100」について

ニュースで、温泉につかったおじいさんが、「いゃー百点満点」と言っている。温泉に点数をつけているのだ。あんたは教師か、と突っ込みを入れたくなる。 ふとなぜ100点なのか、と思う。たぶん、やはり、学校の試験が100点だったからだろう。しかし、なぜ100点なのか。 10点でも、1000点でもいいはずだ。便利だからなのか。入…
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交差配列について

Suicaでいいですか? と、目的地に着いて、タクシーの運転手に言う時、なんとなく言いやすいなと感じていたが、分析すると、 SuiKA-DE ī-DEs KA? だから ka-de-de-ka という左右対称の連鎖が含まれている。 言いやすいはずである。こういうのを言語学的には、交差配列 c…
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野球用語について

ピンチヒッター、ホームラン、大逆転、セーフ、アウト、ホームグラウンド(に戻る)、変化球、直球、くせ球。 こういう野球用語が、日本語の日常用語を侵食しているレヴェルには常軌を逸したものを感じる。よほど日本人は野球が好きに違いない。なぜなのか。 会議でも、議会でも、公の場において、平気でというか、違和感なく(私にはあるが)使われ…
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間違った伝承について

民衆の声は神の声である、vox popoli vox dei と言われる。 これはアルクィヌス Alquinus という中世の英国人学者の言葉とされている。しかし、引用の仕方がフェアではない。 アルクィヌスは、「民衆の声は神の声」という格言があるが、民衆の声は「狂騒」で、こんな格言など聞くべきではない、と書いているのである。…
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wind breaker と break wind について

wind breaker を着ている男子が多い。 おしゃれな(と思われる)学生はあまり着ていない気がする。カンガルーと逆だが、首の後ろに袋がついている。暖かいらしい。 ところが、break wind と、逆の語順にするとまったく異次元の意味になってしまうのは面白い。
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話を聞かせてください

これまでの人生で、「また話を聞かせてください」と言われたことが二回ある。 この文には、特に意味はなく、さようなら、ないし、忙しいです、また今度、という記号、符丁にすぎない。 あまり言われて気持ちの良い文ではない。使わないように心がけたいものだ。
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寝れんじゃん

電車内、男子高校生が、隣で「ゼンゼンネレンジャン」と言っている。 まるでアゼルバイジャン語のようだ(よく知らないが)。ぜんぜん ne-ra-re-ru-de-ha-nai-ka 寝られるではないか、が崩れた形だろう。 「ら抜き言葉」も、最近の調査で、動詞によっては半数を超えているから、市民権は得られたと言ってよい。食べられる…
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馬鹿について

瀬戸内寂聴が仏教者が「馬鹿」という言葉を使うべきではなかった、と言っている。 しかし、「馬鹿」は、当て字である。もともとは「莫迦 ばか」という仏教語であり、मोह moha (モーハ)というサンスクリット語の音写である。 もともとの意味は「バカ」ではなく、「困惑、混乱」だったが、仏教語とし…
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へそと革命について

明け方か深夜かわからないが、あれ?「へそ」って英語でなんていうんだっけ?という疑問がふわふわ浮かんでくる。 n と v が入っていた気がする。knave は「悪党」だ、違う。Knabe はドイツ語の「少年」、違う。nave かもしれない。nuovo 新しい、nube 結婚せよ! neve 雪、あたりで寝てしまう。これらは、ラテン語…
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~食い

早食いは急いで食べること。しかし、踊り食いは、踊りながら食べるわけではない。 食べられてしまう方の魚は、踊っておらず、むしろ、苦しんでいる(と思われる)。しかし、立ち食いは立って食べることだ。 買い食いは、買って食べること(買わずに食べたら万引きになってしまう)。買って、「その場で」食べることだろう、と思ったら、『大辞林』に…
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複合語について

「歩きスマホ」という複合語。 逆にして、「スマホ歩き」というと、早歩き、カニ歩き、というように、「スマホのように歩く」という意味不明な語になってしまうだろう。 しかし、「歩きスマホ」には、後ろへ動詞の連用形が隠れていると感じられる。例えば「歩きスマホ(いじり)」といったような語。つまり、「歩きタバコ」と同じ構造のように見える…
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「駅弁」について

駅弁。*駅弁当とは言わない。 駅で売っているが、正確にはプラットフォームで売っている。新幹線の車内販売は駅弁と言えるのか? *車内弁当ではないだろうか(*は言語学において使われていない語を示す)。 また、百貨店の催事場で「駅弁フェア」というようなことをやっていることがあるが、デパートで駅弁を買って家で食べるのだろうか? …
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誘惑と依存について

スマホ依存の子どもたちを、離島に連れて行くキャンプの番組をやっていた。 夕方に1時間だけスマホが使えるルールなのだが、友だちがワイワイと楽しそうにカードゲームをやっているのに、「スマホ部屋」へ行く子は少なかった。リアルな遊びのほうが楽しいに決まっている。大学で、喫煙者のための、狭くて煙が充満する小部屋があるが、あれと似ている気がす…
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横文字ならばいいのか

冴えないおじさん(人のことは言えないが)のTシャツに no soy guapo pero estoy de moda とスペイン語で書いてあった。「私はハンサムではないがおしゃれだ」と。 当人は意味がわかっているのだろうか。よく教室で、男子学生のTシャツに可笑しなセリフが各国語で書かれていることがあって、その意味知って…
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複数形の五輪について

オリンピックを「五輪」というのは他の国では聞いたことがない。 go-rin は、(英)Olympics / (仏)olympiades の最初の母音2つ「オ・リ」が同じで語呂がいいからだろうか。英語で「ファイヴリングズ」なんていうのは見たことがない。 しかし、オリンピックの発祥地はギリシャである。Ολυμπία が…
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クーデターについて

「クーデター」というのは、フランス語の coup d'état だが、イタリア語 colpo di stato もこのフランス語からの借用である。直訳すれば、「国家への打撃」」となるが、あまり coup "blow" のニュアンスがよく分からない。 元来、coup も、colpoも「殴る、撃つ」という意味である。「クー…
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オイル/オリーヴ

イタリア語 olio 「油」は、ラテン語 oleum の崩れた形だが(英語 oil もフランス語経由でこのラテン語にたどり着く)、このラテン語は、ギリシャ語 eláiwa (= ἔλαιον) の借用である。 ドーリア方言だったマグナ・グラエキア(シチーリアなど)から入ったという。こんな基礎語彙が借用なのは…
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「空」について

昔、ゼミナールに空(そら)君という苗字の男子がいた。この表示を見るとかならず思い出してしまう。タクシーの「空車」でも思い出す。なぜかすべて車関係だ。 いつも思い出してもらえて、お得な苗字だと思う。そのおかげではないと思うが、100倍の倍率を勝ち抜いて大手企業に就職した。 一方、「空」と反対の「満」という名…
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落ちなさい

幼稚園のとき、非常用すべり台のところで、園児たちに大声で説教をしていた滝下先生(♀)というヒステリックで恐れられている人がいた。私はどういうわけかその先生を間違って押してしまい、彼女自身がすべり台から落ちそうになった。 「隆ちゃん、あなたがすべり台からおちなさい!」と言われて驚いた。努力の要らない「落ちる」行為に命令法を使うのは変…
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出汁

「出汁」をデジルと呼んでも問題はない。通じるのであれば(通じなければだめだが)。「出汁」と「ダシ」との関係に必然性はない。ダシと読まなくてはならないという絶対的な理由はゼロである。単なる、社会的な約束、ダシと読むことにしましょう、という「仮契約」にすぎない。 言語は真の意味で民主主義である。たとえば、国王がこういう読み方にする、な…
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接頭辞 a- について

『エコノミスト』誌が、英国内の無政府状態、という特集をしている。。たぶん、英国は女王陛下をいだくmonarchy 君主制なのに、今は anarchy だという皮肉もあるのだろう。archy (< αρχος)が権力、mon- は1つ、an- (< α-)は、否定の意味のギリシャ語接頭辞である。 後者は、英語、…
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Tシャツの横文字について

2週間前、授業で、eu gosto de bossa と書かれたTシャツを着ている男子がいた。 君のシャツになんて書いてあるか知ってますか、と尋ねると、もらったもので意味は知らないと言った。 「私はボサノバが好きだ」というたわいもない意味のポルトガル語だが、何が書いてあるかわからないものをよく着られるものだと思う。と…
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目に見えない

大切なものは目に見えない、とサン・テグジュペリが書いている(と聞いた)。 偶然、そのイタリア語訳をみたが、大切というより、「本質」が正解だと思う。本質(的なもの)は目に見えない。人を動かす「動機」とか、「気」とか、太極拳の「意識」とか、不可視的なものばかりである。
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格助詞について

口語では、格助詞、いわゆる、「てにをは」はもう使われないことが多くなっている: これ(は)マスカルポーネ? スタバ(に)行く? 昼(を/は)食べた? というように、わざわざ、「昼は食べた?」というと、「昼」を強調したニュアンスがでてしまう。 しかし、最近はいよいよ、書き言葉でも格助詞がなくなりつ…
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易しくない

注文してみたら、全然、まったく易しくない。アラビア語は、4、5年学んでも童話さえ読めないくらい難しいと、イスラーム哲学者の井筒俊彦が書いていた。 そもそも、この本には、母音記号がふっていないから、未知の単語は読めない。たしかにアラビア語は母音を表記しないのだが、初学者用には表記してもらう必要がある。1年半学んでも私は初学者である、…
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ふざけるな!

「ふざけるな」というセリフはじつに面白い。 廃れることなく、大昔からいまだに使われている。 そもそも、言われた本人がふざけていることは稀である。真面目にやっていたり、なにげなく言っていることが多いのではないか。「ふざける」とはいったいなんなのだろうか。 要するに、「聞き手が気に入らないこと」を、「ふざけている」と表現し…
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「砂糖」の言語学

イタリア語の「砂糖」zucchero は、アラビア語 سُكَّر sukkar の借用である。 シチーリアにアラビア語話者が住んでいた関係で、イタリア語には、スペイン語に次いでアラビア語借用語が多い(スペイン語 azúcar もアラビア語から)。 …
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突厥語講座

トルコ大使館文化部のヒッタイト語講座に出る。どう見ても超変人が16人も集まっている(私を含む)。 恐ろしいのは、これらがみんな普通の主婦やおじさんであることだ(たぶん)。質問も的外れなものから地母神がどうとか、小難しいことを訊いている人もいる。教養はある感じである。 なお、センター内のパンフレットに「突厥語」講座があって驚く…
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